遺族が検審申し立て 浜名湖ボート事故「判断の誤り原因」 静岡
平成22年6月に浜名湖で校外学習中のボートが転覆し、愛知県豊橋市立章南中学1年の西野花菜さん=当時(12)=が水死した事故で、業務上過失致死容疑で書類送検された元校長への不起訴処分について、遺族側は7日、処分を不服として、静岡検察審査会に審査の申し立てを行った。
遺族側は審査申立書で、「元校長には学校の最高責任者として、野外活動授業の実施の可否を決める権限と責任があった」と指摘。「悪天候で訓練を行えば、ボートの航行不能や転覆による生徒の死傷が予見できた」として元校長の起訴を求めた。
事故をめぐっては、静岡地裁が昨年11月、転覆したカッターボートを曳航(えいこう)した「県立三ケ日青年の家」元所長に有罪判決を言い渡したが、学校側の過失については、「あくまで施設の利用者だった」として認定しなかった。
同日県庁で会見した花菜さんの父親の友章さん(56)は「訓練を実施した判断の誤りが本質的な事故原因。学校側の責任を問わなければ、事故の再発防止にはならない」と話した。
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