2016年4月7日、豊橋市立章南中学校の当時の校長を不起訴処分とした静岡地検の処分を不服として、静岡検察審査会に審査申立書を提出受理されました。



<審査申立書 原文>

静岡検察審査会 御中

2016年4月7日

 


 

西野友章 西野光美 

 

2016年4月7日、豊橋市立章南中学校の当時の校長を不起訴処分とした静岡地検の処分を不服として、静岡検察審査会に審査申立書を提出受理されました。 2015年1月に不起訴処分となってから、ずっと弁護士と打ち合わせを重ね、18ページと添付資料12点を揃えることができました。小林弁護士、菊地弁護士、オンブズマン事務局の奥宮さん、妻光美らと共に花菜の思いを込めて作り上げました。

審査会(一般市民)の良識に期待します。

 

申立書の最後のページを下記に転記します。

5 本件訓練は、本件中学校が行った正課の授業である。したがって、当初から本件中学校の責任を除いた裁判は、市民の納得できるものではなく、これでは正課の授業について、業者に丸投げの学校教育を認めるようなものである。

 本件中学校の責任者である被疑者には安全を十分に確認する義務があり、本件訓練にあたりそれを当然なすべきである。

 保護者は学校に、大切な子供を預けている。したがって、学校の信頼して送り出すしか方法がない。そのような信頼関係で今の学校教育が成り立っている。

 その関係が崩れてしまっては学校教育が成り立たない。

 これまで述べてきたとおり、被疑者の、生徒の安全を守ろうとする意識は皆無び等しく、このような被疑者の責任が問わなければ、子どもを持つ親は、不安で学校に生徒を預けることはできない。

 今一度、市民の目線でこの事件をもう一度検証し、貴審査会においては、被疑者の起訴を相当とする議決をすることを求める次第である。」

 

 


<静岡新聞より引用>

遺族が検審申し立て 浜名湖・ボート転覆

浜名湖で2010年6月に県立三ケ日青年の家(浜松市北区)のボートが転覆し、愛知県豊橋市の市立中の女子生徒=当時(12)=が死亡した事故で、遺族が7日、業務上過失致死の疑いで書類送検された当時の校長を不起訴とした静岡地検の処分を不服として、静岡検察審査会に審査を申し立てた。
 県庁で記者会見した父(56)は「授業中の事故。法廷で学校の責任を問い、再発防止につなげたい」と訴えた。
 申立書では、校長に野外活動の授業を実施するかどうかを決める権限と責任があったと指摘。悪天候でボートが航行不能になったり転覆したりすることを予見して訓練を中止すべきだったのに、注意義務を怠って実施した過失があるとした。
 父は「生徒を引率した責任、三ケ日青年の家を利用した過失が学校にある」と指摘した。事故から間もなく6年。風化を懸念しつつ、「女子生徒を学校に預けたが、学校は返してくれなかった。学校が反省し、事故の教訓を次につなげてほしい」と語った。
 父は豊橋市役所でも会見し「目の前の生徒を守るという当然の意識が欠けていた。(訓練を)なぜ中止しなかったのか」と疑問を呈した。
 三ケ日青年の家は転覆事故から休止していた海洋活動を本年度に再開する。県教委の担当者は「利用者の安全確保を第一に運営していく」と話した。豊橋市教委も「子どもたちの安全、安心の確保に万全を期す」とした。
 静岡地検は「審査結果を見守りたい」とのコメントを出した。

 <メモ>検察審査会の議決 有権者から選ばれた11人の審査員が検察の不起訴処分の妥当性を非公開で審査する。「不起訴不当」「起訴相当」の場合、検察官は再捜査しなければならない。起訴相当の議決後、検察官が再び不起訴にしたり、3カ月以内に処分を決めなかった場合、検審は再び審査。「起訴議決」をすれば、指定弁護士が「強制起訴」する。

 <引用おわり>

 

<朝日新聞より>

 

検察審に申し立て 遺族「校長の不起訴不当」

 

 浜松市の浜名湖で2010年、県立三ケ日青年の家主催の体験訓練中に手こぎボートが転覆し、愛知県豊橋市立章南中学校1年だった西野花菜さん(当時12)が死亡した事故で、静岡地検が当時の章南中学校長を不起訴処分にしたのは不当だとして、遺族が7日、静岡検察審査会に審査申立を提出した。

 申し立てによると、校長は前日から天候悪化を確認しており、ボートの航行不能や転覆などの事故を予見できたにもかかわらず、10年6月18日、悪天候の中、体験訓練を実施。悪天候で動けなくなったボートが引航されている際に転覆し、西野さんが水死したと主張。「訓練実施の可否を決める権限と責任を持っていたのに、訓練を中止すべき注意義務を怠った」としている。

 県警は13年2月、校長を業務上過失致死容疑で書類送検。静岡地検は昨年1月、嫌疑不十分で不起訴処分にしていた。この事故をめぐっては、当時の青年の家所長が業務上過失致死で在宅起訴され、昨年11月、有罪判決を言い渡された。

 西野さんの父、友章さんは申立書提出後に記者会見し、「青年の家所長の判決では、学校の過失は認められなかった。学校側の責任が指摘されなければ再発防止につながらない」と話した。

                              

<引用おわり>

 


 

<毎日新聞より引用>

「学校の責任問う」 静岡検察審に遺族申し立て、元校長の起訴求める /静岡

 


 

<中日新聞より引用>

 

元校長不起訴受け、遺族検審申し立て

 

浜松市北区の浜名湖で2010年、野外活動中のボートが転覆し、愛知県豊橋市章南中1年の西野花菜さん=当時12=が死亡した事故で、西野さんの両親が7日、業務上過失致死容疑で書類送検された校長を静岡地検が不起訴としたことを不服として、静岡検察審査会に審査を申し立てた。

 申立書によると、生徒らを引率していた元校長は、悪天候によるボートの航行不能や転覆などの事故を予見して訓練を中止する義務があったのに怠ったとしている。

 静岡県庁で会見した申立代理人の菊地令比等弁護士は「訓練の実施判断の誤りを過失と捉えれば、元校長の刑法上の過失は十分に認められる」と主張。西野さんの父友章さんは「法廷の場で学校の責任を問い、再発防止につなげることで花菜の命を役立てたい」と話した。静岡地検は「審査結果を見守りたい」とのコメントを出した。

                    

<引用おわり>

 


 

<産経新聞より引用>

遺族が検審申し立て 浜名湖ボート事故「判断の誤り原因」 静岡

 平成22年6月に浜名湖で校外学習中のボートが転覆し、愛知県豊橋市立章南中学1年の西野花菜さん=当時(12)=が水死した事故で、業務上過失致死容疑で書類送検された元校長への不起訴処分について、遺族側は7日、処分を不服として、静岡検察審査会に審査の申し立てを行った。

 遺族側は審査申立書で、「元校長には学校の最高責任者として、野外活動授業の実施の可否を決める権限と責任があった」と指摘。「悪天候で訓練を行えば、ボートの航行不能や転覆による生徒の死傷が予見できた」として元校長の起訴を求めた。

 事故をめぐっては、静岡地裁が昨年11月、転覆したカッターボートを曳航(えいこう)した「県立三ケ日青年の家」元所長に有罪判決を言い渡したが、学校側の過失については、「あくまで施設の利用者だった」として認定しなかった。

 同日県庁で会見した花菜さんの父親の友章さん(56)は「訓練を実施した判断の誤りが本質的な事故原因。学校側の責任を問わなければ、事故の再発防止にはならない」と話した。

                                   

<引用おわり>