遺族の活動 2016〜2017

(検察審査会〜絵本第2弾〜大学講義〜菜の花キャンドル)



2017年 遺族の活動


 

2017.12.7 椙山女学園で5回目の講義を実施

 

花菜の事故について、学生たちと考えました。5回目の今回は「責任の所在」についても議論できました。大学3年の教育学部の皆さんの表情は真剣でした。

教訓をつなげて生かしてもらう

学校死亡事故はなくせます。


 

2017.6.15 椙山女学園大学で4回目の講義を実施

 

今回は、静岡新聞記者が授業を取材してくれました。同大学の企画広報課の方もいらっしゃいました。社会では学校管理下で守られるはずの命が失われています。花菜の事故から得た教訓を社会は生かしていかなければならないと思います。

遺族の思いも一緒に考えてくれたこと、この授業で感じました。同大学のホームページにもこの授業が紹介されました。

 

👉学校法人 椙山女学園


 

<静岡新聞より引用>

 

死亡生徒の父、再発防止へ学生に講義 浜名湖ボート転覆事故7年

(2017/6/17 09:30)

 2010年、浜名湖で県立三ケ日青年の家(浜松市北区)のボートが転覆し、愛知県豊橋市立中の女子生徒=当時(12)=が死亡した事故は18日で7年を迎える。この事故後も、栃木県那須町で高校生ら8人が死亡した雪崩事故など「教育」の場で子供が命を落とす事故は後を絶たない。女子生徒の父親(58)は教諭など命を預かる職業を目指す学生に思いを語り、防ぐことのできる悲劇との決別を訴える。
 名古屋市の椙山女学園大。15日、小学校や幼稚園の教諭、保育士を志す教育学部の3年生約30人が集まった教室に女子生徒の父親の姿があった。2015年から講師を務める「命の授業」。元小中学校教諭で同大講師の林宗弘さん(62)=愛知県豊田市=の招きで実現し、今回で4回目になる。
 どの時点でどんな判断があれば娘の死を防げたか-。事故の状況を学生と整理した。那須の雪崩事故を「ボート事故と背景がよく似ている。後から考えれば誰でも『まずい』と分かる環境下で、再び取り返しの付かない事故が起きてしまった」と女子生徒の父親。引率教諭の大多数が危険性を認識していたとされながら、待ったを掛けられなかったことに対する「なぜ」は今も変わらない。

 

「娘が生きていれば、今年20歳。ちょうど皆さんみたいな感じだったのかな、と思って」と語った女子生徒の父親の姿に、豊橋市出身の女子学生(21)は涙が止まらなかった。
 「子供を預かる職業を目指す皆さんには、関心を持って過去にあった事故を知り、事故の原因や背景を自分の役割として学び、行動できるようになってほしい」。女子生徒の父親は授業をこう結んだ。
 幼稚園教諭を目指す浜松市中区出身の女子学生(20)は「おかしいと思ったら空気に流されず声を上げる勇気を持ちたい」と話し、女子生徒の死を無駄にしまいと誓った。

 <浜名湖のボート転覆事故>2010年6月18日、三ケ日青年の家で海洋活動中の豊橋市立中の生徒18人と教諭2人が乗ったカッターボートが悪天候で航行不能となり、えい航中に転覆。ボートに閉じ込められた女子生徒が死亡した。静岡県警は13年、事故当時の所長や校長ら6人を業務上過失致死容疑で書類送検。静岡地裁は15年、元所長に有罪判決を言い渡した。女子生徒の両親は、不起訴となった5人のうち元校長の処分を不服として静岡検察審査会に審査を申し立て、静岡地検は同検審の不起訴不当の議決を受けて再捜査したが、今年3月に再び嫌疑不十分で不起訴処分とした。学校側の刑事上の過失は認定されなかった。

 

<引用おわり>


2016年 遺族の活動


 

2061年4月7日、静岡検察審査会に審査申し立てを提出後、静岡県庁と豊橋市役所で記者会見

 

👉静岡検察審査会に元校長の不起訴不服を申立てる。

 

静岡検察審査会に不起訴不服の申立書を提出したことを報告しました。元校長の過失について、どの時点でそのような過失があったか、裁判事例を示しながら説明しました

 

    👇動画は、三遠テレビさんが豊橋市役所で撮ってくれたものです。 


 

2016.7.14 椙山女学園大学で2回目の講義を実施

 

将来、保育士や教員を目指す教育学部の3年生と一緒に「浜名湖カッターボート転覆事故」を事例に、出航前、出航後、転覆後とそれぞれの状況で、誰がどうすべきだったか、なぜそれができなかったかを討論しました。みなさん真剣でした。花菜のこともしっかりと受け止めてくれた様子でした。

 


 

2016.11.9  元校長の具体的な過失を指摘し、改めて再捜査の必要性を静岡検察庁に書面で申入る

 

👉再捜査の必要性を申し入れる。

 

  2015年1月、静岡地検は、業務上過失致死で書類送検された当時の校長を嫌疑不十分で不起訴としました。しかし、2016年10月に検察審査会の「不起訴不当」の議決を受け、静岡地検は再捜査を行っています。遺族としても、事故の事実関係について、あいまいな点を指摘し、具体的に再捜査の必要性と考えられる過失を指摘し、再捜査を書面で申入れました。 

 


 

2016.11.17 椙山女学園大学で3日目の講義を実施

 

先回の講義とは別の学生たちです。授業時間が終わっても、多くの学生に質問され、学生のみなさんは真剣でした。今日学んだこと、感じたことを忘れないで、子供たちの安全を主体的に守れる教員になってほしいと思います。


 

2016.12.23 第7回「菜の花キャンドル」開催

 

👉第7回「菜の花キャンドル」

 

今年も、近くの公園で花菜を追悼するイベントを行いました。

毎年12月23日に花菜の友達が集まって、2000個のLEDライトで思い思いの形を彩ってくれます。

今年もたくさん集まってくれました。

事故当時中学一年生だった同級生たちは来年は二十歳になります。

今、成長した同級生たちは、それぞれの将来を夢見ながら、それぞれの場所で活躍していることと思います。そんな花菜の同級生たちの姿を見ると、私はとても心が安らぎます。