事故以来初めて、豊橋市の中学生が三ケ日青年の家で行われた海洋活動に参加しました。(2019年7月30日)


僕が望んでいた「教訓を生かす」が、ひとつ実現しました。

 

豊橋市の小中学校は、三ケ日を使うことを9年間避けてきました。今回事故以来初めて、豊橋の中学生が三ケ日青年の家の海洋活動に参加しました。豊橋市と浜松市と飯田市から多くの生徒が参加してくれました。ここまで来るのに、関係者の多くの努力を僕は知っています。

事故があったからといって、野外教育活動を後退させないでください。教訓を生かして進んでください。

「三ケ日だからこそ命の重みを深く考えられる。生徒、教員それぞれが受け止め、教訓にしていかなければ」

中日、静岡が記事にしてくれました。

 

西野友章


<中日新聞より引用>

友情のダブルハルカヌー進め

浜松、豊橋、飯田

三遠南信 中学生交流

 

 浜松市、愛知県豊橋市、長野県飯田市の中学生が一泊二日で友好を深める「三遠南信中学生交流会」が30日、浜松市内で始まった。三市の公立・私立中学二年生約百四十人が、北区三ヶ日町の県立三ケ日青年の家に面する浜名湖でダブルハルカヌーに挑んだ。

 

 交流会は三市の持ち回りで1999年以来続いている。三市の中学生が混成で各艇に8〜10人ずつ乗り込み「そーれ!」の掛け声を合わせてオールを動かし、20分ほど汗を流した。

 

 浜松市中部中・會田羽那さんは「カヌーは初めて。浜松市(の生徒)は一校一人の参加。最初は心細かったけど、すぐにうち解けて部活や勉強について話し合えた」と笑顔をみせた。

 

 青年の家では、2010年6月に豊橋市章南中一年の西野花菜さん=当時12=がカッターボート乗船中に転覆で命を落とす事故があった。安全性・安定性に優れるダブルハルカヌーが17年、国内の青少年教育施設として初めて導入された経緯がある。

 

 豊橋市東部中の尾崎泰祐さんは「波があって最初は怖かったが、最後はうまくできた」と話し、九年前の西野さんの事故についても「改めて考える機会になった」と振り返った。31日は浜名湖地域の産業について学び、スズキ歴史館(南区)を見学する。

 

(引用おわり)

 


<静岡新聞より引用>

 

豊橋生徒が海洋活動

三遠南信中学生交流

三ケ日でボート事故後初

 

 浜松市、愛知県豊橋市、長野県飯田市の中学生が夏休みに親交を深める三遠南信交流推進事業が30日、浜松市北区の県立三ケ日青年の家で始まった。豊橋市立章南中1年西野花菜さん=当時12=が死亡した2010年6月のボート転覆事故以来、同市の中学生が同所で海洋活動を行うのは初めて。同市を引率する吉見央団長は「三ケ日だからこそ命の重みを深く考えられる。生徒、教員それぞれが受け止め、教訓にしていかなければ」と強調する。

 

 1泊2日の日程で意見交換や体験活動を行う。浜松市での開催時は事故以来、豊橋市に考慮し別施設を会場にしていた。

 

 今回は生徒ら計181人が参加。西野さんをイメージした少女の慰霊像の前で命について考えるセレモニーが開かれた。吉見団長が事故の概要とともに、豊橋市教委山西正泰教育長の「事故があった場所で活動を再開することが真の再発防止につながる」との言葉を紹介し、命の大切さを訴えた。海洋活動では、インストラクターの指導のもとダブルハルカヌー体験を実施した。

 

 意見交流会のテーマは「命について考える」事前にまとめたレポートを使い、学校や地域の命を守るために取り組んでいる活動を紹介しあった。

 

 章南中2年の中村亮介さんは「教訓を胸に、命を大切にすることを一層考えていきたい」と話した。

 

(引用おわり)