事故から16年が経ちました。花菜は生きていれば今年29歳になります。今でも同級生たちが花菜に会いに来てくれます。それぞれの近況を話してくれます。時間の流れを感じながら、29歳になった花菜を想像します。それでも浮かぶ顔は12歳のままの花菜です。それが悲しく辛くなったりもします。
事故当時の指定管理者として三ヶ日青年の家を運営していた小学館集英社プロダクション、施設を管理監督していた静岡県教育委員会、生徒たちを引率していた豊橋市立章南中学校、それぞれにおいて継続して風化防止、安全体制の見直し、教訓の継承などを実施ていると伺っております。
今後もどうか花菜の命を生かし続けてください。ずっと願うばかりです。
西野友章
2026.6.19 静岡新聞
浜名湖・ボート転覆死亡事故16年
再発防止への誓い新たに
青年の家 追悼行事と救助訓練
浜名湖で2010年に県立三ヶ日青年の家(浜松市浜名区)のカッターボートが転覆し、愛知県豊橋市立章南中1年の西野花菜さん=当時12=が亡くなった事故は18日、発生から16年を迎えた。
青年の家では同日、西野さんを追悼する行事と緊急事態に備えた海洋活動訓練を実施。事故の再発防止に向けて、誓いを新たにした。
県教育委員会や県立青少年教育施設の関係者約20人が出席し、西野さんをイメージした少女の像に黙祷をささげた。県教委の宮崎文秀参与は、「『安全はすべてに優先するものである』との信念の下、各少年教育施設とこれまで以上に連携を図り、区切りなく安全体制を強化していくことを西野さん、ご遺族、関係する皆さんに誓う」とあいさつした。
訓練は、小学生10人が乗船する双胴船「ダブルハルカヌー」で、体調不良者の発生、雷注意報の発令の2場面に分けて救助を行う想定。所員が参加者をダブルハルカヌーから救助艇に乗り移らせ、ハーバーに帰港した。参加者を救助し終えた後、所員によるえい航訓練も行った。
訓練後の振り返りで、所員らから「緊急時に子どもたちが安心できる声かけを心がけたい」と感想が挙がった。
御園崇所長は「この6月18日を機に、もう一度気持ちを引き締め、子どもたちが安全に楽しく活動できるようにしていく。マニュアルがあるだけでは行動に移せない。所員のスキルアップも主眼に置いていく」と話した。
(細江支局・真田翼)
2026.6.19中日新聞(豊橋)
浜名湖ボート転覆 豊橋・章南中で追悼
命の尊さ 心に刻む
天国の西野さんへ カードつけた風船放つ
浜名湖で海洋活動中のカッターボートが転覆し、愛知県豊橋市立章南中学校1年の西野花菜さん=当時12=が亡くなった事故から16年となった18日、同校で追悼があり、全校生徒207人が命の大切さを改めて考えた。
全校生徒が命の大切さを考えるメッセージを群読。2、3年生が、友人や家族へ感謝の思いをつづった手紙を読んだ。事故当時の教員が作った歌「未来へ」も合唱した。
天国の西野さんに見てもらおうと、生徒が命についての思いを託したカードを、黄色い風船にくくりつけて空に放つセレモニーもあった。
「命を大切に今を楽しみたい」と記した鋤柄里衣さん(12)は、「初めて飛ばす風船で花菜さんに思いを伝えたい」と話した。生徒会長の今井詩大さん(15)は「自分の生き方を考える日になる」と語った。内藤達也校長は、「教員の危機管理意識についても再認識する」と述べた。
事故は2010年6月18日、章南中の1年生18人と引率教員2人が乗ったボートが悪天候の影響で転覆。全員が湖に投げ出され、ひっくり返った船体内側に閉じ込められた西野さんが亡くなった。市教委は6月18日を「豊橋・学校いのちの日」と定めて市内で命に関する授業を実施している。
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活動拠点だった静岡県立三ヶ日青年の家(浜松市浜名区三ヶ日町)では、再発を防ぐための水難救助訓練があった。
訓練には、施設や県教委の職員ら約25人が参加した。手こぎの双胴船で活動中、体調を崩したものが出たと想定。救助艇を出して救出したほか、双胴船のえい航に取り組んだ。(石川愛理、池田知之)