2022年12月18日 13回目の「菜の花キャンドル」が、静岡県立三ヶ日青年の家で開かれました。



<菜の花キャンドルあいさつ>

 

花菜の父親の西野友章です。今年もこの「菜の花キャンドル」が開催できたこと、いろんな方々が参加してくれていること、三ヶ日青年の家の職員が準備をしてくれたこと、三ヶ日青年の家の主催ではありますが、大変ありがたいなぁと思っております。

 

私は、この「菜の花キャンドル」が、2010年6月にここ浜名湖で亡くなった花菜を追悼しながら、学校安全や野外教育施設の安全管理について、その取り組みへの思いを新たにする機会になればいいなぁと思っております。

 

事故から来年で13年となります。今でも私はここに立つと、どうしてもあの日の花菜をいろいろと考えたりします。あの時、家から笑顔で送り出したことを覚えています。あの体験学習は楽しい時間のはずだったのになぁとか、少したくましくなって戻ってくるはずだったのになぁとか。そして花菜のいない現実の中で、悲しさを少しコントロールできるようになったのかなぁとか感じたりもしています。

 

そんな中で昨今のニュースを見ると、子どもたちが、大人たちの都合で犠牲になってしまっている出来事に触れるたびに、怒りというか、悲しみというか、「なんでやろう」という複雑な感情が出てきたりもします。

 

そして決まって、安全への取り組みは最優先でなければならないと、そうあって欲しいという思いになります。

 

今日は同級生たちも来ていただいて、大変うれしくて、ここに来ると、複雑な思いもあるかと思いますが、ゆっくりとした時間になればと思います。

 

コロナ感染予防をとりながらではありますが、いろんな思いを馳せる時間になればと思います。

 

ゆっくりと過ごせればと思います。

 

ありがとうございます。

 

2022年12月18日 西野友章


静岡新聞より引用

 

西野花菜さん悼む

再発防止願う光 三ヶ日にともす

 

 浜名湖で2010年に発生した県立三ヶ日青年の家(浜松市北区)のボート転覆事故で、亡くなった愛知県豊橋市章南中1年の西野花菜さん=当時12=を追悼する「菜の花キャンドル」が18日、同施設で営まれた。同級生や父友章さんらが集い、西野さんをしのんだ。

 

 同区の三ヶ日東小、浜松市西区のオイスカ浜松国際高の児童生徒の慰霊像の前でLEDのキャンドルを並べ、西野さんが飼っていた文鳥などを形作った。友章さんと言葉を交わした同級生の平松明華さん(25)=東京都=は「いまでもうれしい事があると(西野さんの)顔が浮かぶ。変わらず元気だよと伝えたい」と話した。

 

 県や章南中の関係者も会場に訪れ、再発防止への決意を新たにした。友章さんは「大人の都合で子供が犠牲になる出来事に触れるたびに複雑な感情になる。安全への取り組みが最優先でなければならないと強く思う」とあいさつした。(細江支局・大石真聖)

 

(引用おわり)


読売新聞より引用

 

忘れないよ 追悼の光 浜名湖ボート事故

 

 2010年に浜名湖で起きた体験学習中のボート転覆事故で死亡した中学1年の西野花菜さん(当時12歳)を追悼する会「菜の花キャンドル」が18日、浜松市北区の県立三ケ日青年の家で営まれた。

 

 追悼会は、事故の教訓を忘れずに受け継いでいくため開催されている。今年は、同級生や教育関係者ら30人ほどが集まり、花菜さんが飼っていた文鳥の形に並べられたキャンドル形のライトを囲んで思いを寄せた。

 

 10年6月に起きた事故は、愛知県豊橋市立章南中の生徒らが乗った手こぎボートが転覆。悪天候で強行したことや乗船者名簿の未提出などが問題視された。

 

 この日は、再発防止を訴えている父友章さんが参加し、「大人の都合で子どもが犠牲になるニュースを聞くたびに複雑な気持ちになる。安全への取り組みは最優先でなければならない」と語った。同級生の会社員平松明華さん(25)は、「今でもうれしいことがあると、花菜に報告したくなる」と語った。

 

(引用おわり)