2015年7月31日 第7回公判は、被告人で元三ケ日青年の家所長と遺族の証人喚問が行われました。


 

すっかり季節は盛夏です。季節だけは確実に進んでいます。

今日の元所長の証人尋問では、被告人は罪は認めている中での尋問でした。特に出航判断とえい航時、救出時について、当時なぜそうしたのか、その過ちに対する認識、反省の弁の証言が続きました。

 

引続き私も証人として直接裁判長に訴えました。

・事故を知った時の遺族の思い

・民事裁判までの経緯と和解条項の内容

・私が考える事故の原因

・花菜はこうしたら死ぬことはなかった

・二度と繰り返さないために何をすべきか

・被告人への思い

などをしっかり述べさせて頂きました。

証人尋問、証拠調べは今回で終わりました。

次回は論告求刑で、9月18日11時からです。 静岡地方裁判所です。

(西野)


<関連報道>


 

<静岡新聞より引用>

 

元所長「操船技術を過信」 三ケ日青年の家・ボート転覆事故公判 被害者父も証人出廷
(2015/8/ 1 07:45)
 
 

 

 浜名湖で2010年に県立三ケ日青年の家のボートが転覆し、豊橋市の市立中学の女子生徒=当時(12)=が死亡した事故で、業務上過失致死の罪に問われた同施設の元所長(57)=東京都=の第7回公判が31日、静岡地裁(佐藤正信裁判長)であった。悪天候で航行不能になったボートの救助に向かった被告は被告人質問で、自身の操船・えい航技術について「過信していた部分がある」と述べた。
 女子生徒の父(56)の証人尋問も行われた。女子生徒の父は学校や行政の責任にも触れ「出航判断、えい航、転覆の前後、救助の場面。(いずれも)危険の想定が難しい状況だったとは私には思えない」と指摘。「それぞれが安全確保を怠ったことが女子生徒を救えなかった原因」とし、再発防止を切望した。
 被告は被告人質問で、打ち付けた波がボート内にたまったとして「波が高い中でえい航するべきではなかった」と話した。また「今思えば(ボートに同乗した教諭に)かじ取りや滞留水について指示したり、ボートを近くの岸へ着けることを検討したりすべきだった」と説明。当時は「(救助艇の操船に)精いっぱいで気が回らなかった」と語った。
 一方、以前に証人として出廷した元校長の「携帯電話を部屋に置いておくよう言われたので注意報の確認ができなかった」との証言については「そういう案内はしていなかったと思う」と否定した。

 

<引用おわり>


 

<中日新聞より引用>

 

浜名湖ボート事故 遺族「回避できた」 元所長公判

 

 浜松市北区の浜名湖で2010年6月、野外活動中のボートが転覆し、愛知県豊橋市立章南中学の1年生だった西野花菜さ=当時12=が死亡した事故で、業務上過失致致死罪に問われた宿泊研修施設「静岡県立三ケ日青年の家」元所長、檀野清司被告(57)の公判が31日、静岡地裁であった。花菜さんの友章さんが検察側証人として出廷し、「再発防止に一生をささげてほしい」と檀野被告に語りかけた。

 友章さんは、出航や転覆時の救助を的確に判断していれば事故を回避できたと訴え、「安全確認しよう、訓練をやめようと誰かが言ってくれたなら、花菜は死ななかった。檀野被告だけではなく、施設を利用した学校にも責任がある」と述べた。

 檀野被告は被告人質問で、救助艇でボートを曳航する速度が速く、ボートに乗った生徒の悲鳴が聞こえていたのに速度を落とさなかった理由を問われ、「生徒を安全な場所へ連れた帰りたかった。自分の技術を過信していた。本当に申し訳ない」と謝罪した。

 

<引用おわり>

 


 

 <朝日新聞より引用>

元所長の被告が「職員同乗せず」 浜名湖ボート事故

 

 浜松市の浜名湖で2010年、県立三ケ日青年の家主催の体験訓練中に手こぎボートが転覆し、中学生が死亡した事故で業務上過失致死罪に問われた青年の家元所長檀野清司被告(57)の公判が31日、静岡地裁(佐藤正信裁判長)であり、被告人質問が行われた。

 事故では愛知県豊橋市の中学1年生西野花菜さん(当時12)が死亡。転覆したボートに青年の家職員が乗り込んでいなかったことについて弁護側から質問された檀野被告は「事故以前から少なくとも1に人は職員を同乗させることを提案していたが、実際されなかった」と供述。危険を意識しながらも、対策をとらなかったことを明らかにした。

 この日は西野さんの父友章さんが証人として出廷。檀野被告に対し、「過失は大きい。一生をかけて再発防止に取り組み、花菜の死を無駄にしないでほしい」と述べた。

 

<引用おわり>