浜名湖でカッターボート転覆事故が発生


◆2010年6月18日、豊橋市立章南中学校の自然体験学習において、カッターボート訓練中に死亡事故が発生しました。

 2010年6月17日から19日の2泊3日間、豊橋市立章南中学校の正課の授業として、静岡県立三ケ日青年の家を利用し、自然体験学習が行われました。そのメインプログラムであるカッター訓練において、えい航中のカッターボートが転覆し、中学1年の西野花菜(当時12歳)が水死しました。この自然体験学習には、1年生94名が参加していました。引率教諭は計8名(校長1、教諭7)でした。


◆大雨、雷、強風、波浪、洪水の各注意報が発令されている中、カッター訓練が始まりました。

  • 13時35分頃、校長および教諭は、各注意報の発令を把握しておらず、三ケ日青年の家所員の実施可能説明を受け、実施を承認し、カッター訓練が開始されました。

 

  • 14時35分頃、所員から乗船、漕ぎ方、舵の取り方などの説明を受け、4艇でハーバーを出航し、転覆したカッターボートC艇には自主艇と称して、生徒18名と教諭2名のみが乗船し、インストラクターは乗っていませんでした。

 

◆風の強さも増し、C艇は漕艇不能になり、レスキュー艇を要請しました。

  • 14時55分頃、出港20分後には風向きが変わり、風の強さも増し、C艇では船酔いの生徒が発生し、漕艇不能のまま北に流されはじめました。

 

  • 15時05分頃、C艇引率教諭は漕艇が困難であることをキャプテン艇に伝えレスキュー艇を要請しました。

 

  • 15時10分頃、所長が操縦するレスキュー艇がC艇付近に到着し、所長は自力での帰港が困難と判断し、えい航することを決断しました。

 

◆えい航中、カッターボートが転覆し、10名程度の生徒がC艇内部に閉じこめられました。

  • 15時20分頃、えい航を開始して5分後、C艇は転覆し、乗船者全員(生徒18名、教諭2名)が落水し、そのうち10名程度の生徒と教諭1名が転覆して逆さまになったC艇内部に閉じこめられました。19名は救助されましたが、1名が行方不明となりました。

 

◆転覆から約2時間半後、行方不明者「西野花菜」がC艇内部で発見されました。

  • 17時51分頃、水難救助隊が救助・捜索を開始して約2時間半が経った頃、行方不明者の「西野花菜」をC艇内部で心拍停止の状態で発見しました。

 

☞事故発生状況表

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章南中学校カッター訓練事故発生の状況300.pdf
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カッター訓練の経過及び事故発生の状況(所属別).pdf
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